院長ブログ2:糖尿病で通院しているのになぜ眼科受診を聞かれるの?糖尿病で通院されている方に知ってほしいこと
2025.11.29
糖尿病の方に眼科受診をおすすめする理由
―― 糖尿病網膜症を防ぐために知っておいてほしいこと ――
はじめに
金子内科の院長、安藤智(とも)です。診察を始めて二ヶ月が過ぎました。今回は日々の診察で気がついたことがあるので筆をとらせていただきました。
当院では糖尿病で治療をされている方が多くいらっしゃいますが、糖尿病で通院中の方に「最近、眼科には行っていますか?」と伺うと、意外と多くの方がそもそも 眼科を受診していない、とお答えになります。
糖尿病では神経、腎臓と並び、糖尿病網膜症という目の合併症がよく知られており、糖尿病診療は視力を守るために眼科との連携が欠かせません。
糖尿病網膜症とは?
網膜の細い血管が障害される病気
血糖値が高い状態が続くと、目の奥(網膜)の小さな血管が徐々に弱っていくことがあります。
この変化を「糖尿病網膜症」と呼びます。
自覚症状が出にくいのが最大の問題
初期〜中期の多くは
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痛みなし
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視力低下なし
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自覚症状がないまま進行
となり、患者さん自身が気付けないことが特徴です。
糖尿病網膜症が進行するとどうなる?
多くは早期発見で経過観察が可能ですが、悪化すると以下が必要になる場合があります。
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レーザー治療
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注射治療(抗VEGF薬など)
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硝子体手術
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重度の場合は視力低下・失明リスク
現代の医療では多くの方の視力を守れますが、「早く見つけること」が最も重要 である点は変わりません。
「見えているから大丈夫」は危険?
見えていても大丈夫とは限りません。
自覚症状が出た時には、すでに治療が必要となる段階まで進行しているケースもあります。
そのため、眼科での 眼底検査 が、異常を最も早く見つける確実な方法です。
どれくらいの頻度で眼科に行くべき?
一般的な推奨は以下の通りです。
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年1回の眼科検査
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異常が見つかった場合は 3〜6ヶ月ごとのフォロー
詳しい間隔は、血糖コントロールや合併症の状況によって調整します。
紹介状は必要なく、通いやすい眼科を受診していただき、「かかりつけ医で糖尿病の薬を飲んでいる」と仰っていただければほとんどの眼科の先生に話は通じます。
当院での取り組み
定期的な眼科受診状況の確認
糖尿病治療の一環として、今後は 定期的に眼科受診の状況を確認 させていただきます。
視力に自覚症状がなくても、お気軽にご相談ください。
おわりに
糖尿病治療は血糖値の管理だけでなく、視力を守るための検査・予防も非常に重要です。
金子内科を承継し診療を引き継がせていただき、地域の皆さまの健康を長期的に良いものにするためにはどうすれば良いか、日々、考えています。
これからも一緒に、無理なく、健康を守っていきましょう。