健康診断で異常を指摘された方へ
健康診断の結果を見て「要精密検査」や「要再検査」といった項目があると、不安な気持ちになりますよね。
「どこか悪いところがあるのだろうか…」
「再検査って、どんなことをするのだろう?」
「忙しいからついあと回しにしてしまう」
ご安心ください。健康診断で異常を指摘されることは決して珍しいことではありません。
健康診断の「異常」とは
健康診断はあくまで病気のサインを見つけるための第一歩です。検査値が一時的に変動しているだけの場合もあれば、自覚症状がないまま進行する病気の初期段階の可能性もあります。また検査値が95%の人が収まる正常範囲の下限や上限からほんの少しだけ外れているだけの場合もあります。これをきっかけとし、医師からのアドバイスで異常を指摘された項目に対して経過観察、再検査や精密検査が必要であるかを判定してもらいましょう。
異常を指摘されることが多い項目について
血圧が高いと全身の血管に負担がかかり、将来的に心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。しかし自覚症状がないことが多いことから受診が遅れがちとなりやすいため、指摘されたら早めに対処することが大事です。
血圧が高いと全身の血管に負担がかかり、将来的に心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。しかし自覚症状がないことが多いことから受診が遅れがちとなりやすいため、指摘されたら早めに対処することが大事です。
血糖値が高い状態が続くと糖尿病になります。血糖値が高いと喉の渇きや体重が減るなどの症状が現れますが、これらの症状が現れる前で高血糖の治療を開始することが重要です。糖尿病は全身の血管や神経に影響を及ぼし、様々な合併症を引き起こします。
尿酸値
尿酸値の高い状態が続くと痛風の発作が起きやすくなります。また尿路結石で強い痛みに襲われたり、腎臓の機能が低下する原因となりえます。
肝機能異常(AST、ALT、γ-GTPなど)
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、異常があってもなかなか症状が出てこないのが特徴です。放置すると肝炎や肝硬変へ進行する可能性があります。必要に応じて肝炎ウィルス検査や腹部エコー検査を提案いたします。結果次第では連携している総合病院の専門医へとご紹介いたします。
腎機能異常(eGFRなど)
腎臓は体内の老廃物をろ過する重要な臓器です。機能が低下しても自覚症状が出現しにくく、気付かないうちに悪化していることもあります。必要に応じて尿検査や腎臓エコー検査を提案いたします。結果次第では連携している総合病院の専門医へとご紹介いたします。
貧血(ヘモグロビン値)
貧血は「血液が薄い状態」であり、めまいや息切れなどの症状が出ることがあります。貧血は結果であり、原因は様々です。食道、胃や大腸からの出血などが隠れていることもあります。必要に応じて、追加の採血(貧血の原因として多い鉄欠乏の有無など)、胃カメラや大腸カメラなどを提案いたします。
心電図異常
不整脈や心臓肥大、虚血性心疾患を検出できます。これらの病気があっても自覚症状がないこともあり、心臓エコー検査や冠動脈CT検査などが必要と判断されれば、精密検査を提案いたします。
なぜ再検査・精密検査が必要なのか?
再検査や精密検査は異常が見つかった項目をさらに詳しく調べることで、現在の体の状態を正確に把握することが目的です。
・病気の早期発見・早期治療
・経過観察で問題ないかの判断
・生活習慣を見直す医療アドバイス
健康診断で異常を指摘されたということは、自分の体と向き合う良い機会です。
私自身も40歳の時に高コレステロール血症が判明、悪玉コレステロールが170でした!そこから運動と食生活の改善で半年ほどかけて120まで下がりました。この時の生活習慣を続けることで今も毎年、正常範囲内をキープできています。
当院では健康診断の結果をしっかりと拝見し、患者様一人ひとりの状態をきちんと把握し、今後の生活習慣のアドバイスや薬物療法が必要であれば治療方針を丁寧に説明いたします。不安なことや気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
ご来院の際は、健康診断の結果を忘れずにお持ちください。