その胸の痛み、放置していませんか?
「なんだか胸が痛い」「胸が締め付けられるような感じがすることがある」「歩くと胸が重苦しい」。このような症状に不安を感じていませんか?
胸の痛みは軽症のものから命に関わる深刻な病気が隠れている場合まで多岐に渡ります。しかし多くの方は「少し休んだら良くなったから病院は行かなくてもいいだろう」「軽い痛みだから病院に行かなくても良いか」と考えてしまう方は案外多いです。また受診して病気が見つかったら不安だから受診しないという方もこれまでみてきました。
当院ではそのような胸痛で心配されている患者様の話を丁寧に伺い、適切な検査と診断を行うことを大切にしています。
胸痛の原因として考えられる病気は?
胸の周辺にある臓器として心臓、肺、食道や肋骨などがあるため、これらの異常により胸痛は起きます。
1.心臓が原因の胸痛
・労作性狭心症(サイト内リンク):心臓を養う冠動脈が動脈硬化により狭くなることで、階段や坂道を登った際に、胸が重苦しい、または締め付けられるような痛みが起きます。休むと軽快します。また放散痛といい、胸以外にも歯、首、肩や腕などが痛くなることがあります。
・冠攣縮性狭心症(サイト内リンク):心臓を栄養する冠動脈が強く収縮(攣縮)し、心臓が酸素不足になるため胸痛が起きます。
・微小循環障害(サイト内リンク):冠動脈の抹消の枝であり、目に見えない血管が攣縮しする、または機能不全を起こすことで胸痛が生じます。
・不整脈:心房細動(サイト内リンク)や期外収縮(サイト内リンク)では動悸や胸痛がおきることがあります。
・心臓弁膜症:弁の逆流や狭窄、また逸脱などがあると胸痛を生じることがあります。
・心筋梗塞:冠動脈が血栓で完全に詰まることにより心臓が壊死し、胸痛が起きます。
2.心臓以外が原因の胸痛
・逆流性食道炎:胃酸が食道に逆流することで胸焼けのような痛みを引き起こします。
・気胸、胸膜炎:呼吸器の病気で、息を吸うことにより胸痛が起きます。
・帯状疱疹:ウィルス感染により皮膚に沿ってピリピリとした痛みや発疹が出現します
・肋間神経痛:肋骨に沿って走る神経が刺激され、鋭い痛みが起きます。
・不安神経症:ストレスや不安が原因で、胸痛や動悸が起きます。
2. 心臓以外が原因の胸痛
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心臓/血管以外の疾患
・逆流性食道炎
・気胸
・肺炎
・胸膜炎
・帯状疱疹
・肋間神経痛
・不安神経症 -
心臓/血管疾患
・労作性狭心症
・微小循環障害
・冠攣縮性狭心症
・不安定狭心症
・心筋梗塞
・肺塞栓
・大動脈解離
・不整脈
当院での胸痛に対する診察の流れ
1.問診
・いつから胸が痛みますか?
・どのような時に胸が痛くなりますか?
・どのような胸の痛みですか?
・どれくらい続きますか?
・胸の痛み以外に何か症状はありますか?
他にはこれまでの病気(高血圧、高脂血症、糖尿病など)や飲んでいるお薬、喫煙習慣についてお尋ねします。
2.診察
血圧測定や心臓の聴診を行います。
3.検査
・心電図検査
心臓の電気の流れを記録し、不整脈の有無を確認します。記録中に動悸を感じるかどうかも確認します。
・胸部レントゲン
肺の異常の有無や心臓の拡大などがないかを確認します。
・心臓エコー検査
超音波を用いて心臓の形、大きさ、血液の逆流やポンプ機能などを確認します。
・血液検査
BNP(心臓に負担がかかると上昇するホルモン)、腎臓や肝臓の機能を調べます。
・冠動脈CT
造影剤という特殊な医療用の液体を血管に注入してから心臓の血管のCT画像を撮影することにより冠動脈に狭窄や閉塞がないかを確認できます。冠動脈CTのせ精度はかなり高く、この検査が正常であれば、冠動脈に異常はないと言えます。冠動脈に異常があるかどうかを調べる検査としては他に心臓カテーテル検査がありますが、こちらは合併症の可能性があることや入院が必要なこともあり、まずは冠動脈CTでの評価が多くの場合良いです。
冠動脈CTは連携している総合病院または横浜駅にあるメディカルキャニング横浜に紹介状を作成いたします。メディカルスキャニング横浜では診察は不要です(医師による造影剤使用前の確認はありますが)
こんな胸痛は要注意!
・今まで経験したことのない、激しい胸の痛み
・冷や汗を伴う胸の痛み
・胸の痛みが20分以上続く
こういう性質の胸痛は心筋梗塞や大動脈解離という生命の危険が伴う胸痛である可能性が高く、救急車を呼ぶことを検討してください。
まずは当院にご相談ください
「胸痛」は身体からの大切なサインです。些細な症状でもまずは循環器内科専門医が在籍する当院までご相談ください。ご自身の心臓や体の状態を知ることが健康を守る第一歩です。
横浜市や神奈川区にお住まいの方で胸の痛みや不良でお悩みの方はいつでも当院にご相談ください。患者様のお話をじっくり伺い、丁寧に診察いたします。